イギリスのフォーク・シンフォニックな女性ボーカルプログレバンド、ルネッサンスから派生したバンド、Illusionのファーストアルバム。
このバンド、まず出生の時点で複雑怪奇なんですよね。
ヤードバーズを辞めたキース・レルフさんはクラシック音楽とフォークの融合を試みてルネッサンスを結成した…んですが早々に飽きてしまいアルバムを二枚残して解散。その後全く別のメンバーが集ってルネッサンスは再結成され、燃ゆる灰などの名盤を残していきます。
で、こちらのIllusionなんですが、70年代前半にハードロックをやってみたりしていたキースさんが初期ルネッサンスのメンバーを集め。また同じようなサウンドを試みたバンド…なんですが、キースさんは結成するいや、ギターの練習中に感電死という非業の最後を遂げてしまいます….
そして、キースさんの妹含め、残されたメンバーによって作成されたのがこのアルバムらしいんですよね~。
私が初めてこのアルバムを聞いたのは、割とがちがちにスラッシュメタルへ傾倒していた時期でした。
正直その頃は一日中ほとんどスラッシュメタルしか聞いていなかったのですが、なぜかルネッサンスはすごい好きでちょいちょい聞いていたんですね。
そんな時に、ツイッターの音楽痛から「ルネッサンスも好きならイルージョンも聞くといいよ」とお勧めされまして、聞いてみた次第です。
いや~やられましたね、1曲目の哀愁が聞きまくったピアノイントロでもうノックアウトですよ、女性ボーカルバンドって噂だったのに、
1曲目のメインボーカルが男性だったなんてことが全く気にならない、その男性ボーカルが歌うメロディーも最高に憂いが聞いてますしね。
最高に暗くてメロディアスなブリティッシュロック!この手の暗さはルネッサンスにはあまりないですかね、やはりキースの死が影を落としているんでしょうか。
ジャケットもそんな感じですしね。
その後も基本的にルネッサンスを暗くしたようなサウンドが続きます、最高…なかでも初期ルネッサンスの名曲をセルフカバーしたものなんかも白眉ですかね。
ラストはちょっとプログレッシブな楽曲でいい感じに締めてくれます。
ホントこのアルバムが大好きでしてね、ルネッサンスの燃ゆる灰、ジェネシスの月影の騎士と並んでヘビーローテーションしまくるアルバムかもしれません。
実は音楽的にもちょっと影響を受けておりまして、1曲目の様にドラマティックなピアノで始まるような曲が作りたいと思いまして、タッピングで再現できるかな~なって考えまして。
それで出来た曲がKamikazeってやつです、まだスタジオ録音はリリースしてないんですけど、よくライブで演奏します。
ライブ音源がこちらで聞けるので、もしよかったら是非。
https://risingfall.bandcamp.com/track/kamikaze